佐藤充彦 卒業論文要旨
Google Earthは、近年の情報通信技術の急速な発達に伴ってリリースされた、数多くのGISソフトウェアやアプリケーションのひとつであり、世界中で数多くのユーザーを獲得している。
本研究の目的は、Google Earthにおいて人工衛星の軌道運動を立体的に可視化するためのプログラムを開発することである。つまり、3次元的なアニメーションという、Google Earthにおいて前例の少ない4次元的な描画を可能にするプログラムの開発である。具体的には、GPS衛星の位置情報が記録されたSP3ファイルを、Google Earth に対応したKMLファイルに変換するプログラムをPythonによって開発した。
その結果、Google EarthによってGPS衛星の軌道運動を4次元的に可視化することが可能になった。つまり、SP3ファイルからKMLファイルへの変換が可能になったことで、単純かつ膨大な数値の記録を、視覚によって直感的にとらえられる形式に直接変換することが可能になったのである。より実用性やリアリティを高めるためには、視点、アイコン、遠方の物体の表示などの項目が今後の課題である。