三輪みどり 卒業レポート要旨
都市の過剰な人工照明によって、夜空が明るくなりことで人や自然環境に悪影響をおよぼすことを光(ひかり)害という。都市の拡大化に伴って、主に天体観測を阻害することから、アメリカを中心に広まった考え方である。
本レポートの主題は、国立の上空の夜空の明るさを観測することにより、国立市において光害は存在するのか、そしてそれは何によってもたらされるのかを考察することである。筆者は2009年10月から12月にかけて、2機の「SKY QUALITY METER(スカイクォリティーメーター)」を使って、一橋大学の大学構内および大学周辺で光度の観測を行った。観測で得たデータは、国立市における土地利用との関係から分析を行った。また、横浜市西区「みなとみらい 21」周辺地域における光害の観測および星空公団の主催する全国「デジカメ星空診断」の結果も参照しながら、身近な光害について考察を深めた。