「3Dプリンタを利用した教育プログラムの開発 ―大学教養教育をモデルに―」

阿部祐太 卒業論文要旨

3Dプリンタは,物体を3次元形状の数値表現から作成することができるツールである.コンピュータ内に存在する3Dデータを造形することができ,「新しいものづくりのツール」として注目を浴びている.近年においては,産業用だけでなく家庭用3Dプリンタの普及も進んできたことで,企業だけでなく個人においても3Dプリンタを用いたものづくりが行われている.しかし一方で,3Dプリンタの教育分野における導入に関してはまだ初期段階にあり,先行例や知見が蓄積されていない.

本研究は,教員など教育に携わる者が3Dプリンタを用いた教育活動を行う際の一助となることを目指し,その知見の蓄積と教育プログラムの提案を目的としたものである.大学の教養科目をモデルに,そこで行われる指導プログラムの開発やカリキュラムの設計を行った.筆者自身が3Dプリンタを用いて3Dモデルを製作することで,教育プログラムの開発やカリキュラムの設計を行ったほか,実際の講義においても学生を対象に3Dプリンタを用いた指導を行いシミュレーションを行った.